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30代後半男の惑い

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しずかなよる

愛犬チビが昨日手術をした。
確定はしていないが、癌。あるいは肉腫。
出血があるために貧血気味で体力も落ちていて、2軒の動物病院の先生は、もう手遅れで、手術は無理との意見だったが、3軒目の先生は、輸血をして手術をすれば取りきれるとのことだった。
この3軒目の神様のような先生に出会い、1週間の入院ののちの手術だった。

昨日は手術の様子が気になって、携帯を常に身につけていた。
母からのメールがなかなか届かず、長い手術であることが心配だった。
結局、1キロあまりあった腫瘍を取り除いたが、麻酔からさめた犬が痛くて泣くので痛みをとめるのにも苦労したようだった。

手術は成功、と言われた。

今日のお昼、母が病院を覗くと元気なチビがいた。
まだあまり動けないが手作りの餌を与えるとガツガツと食べたらしい。

「死にかけてた犬が命びろいをして、よかった」と母のメールは文字が躍っているようだった。
私はそのメールを読み安心して、携帯を鞄にしまい営業にでかけた。

仕事から戻り、携帯を見ると数回の不在着信と留守番電話のメッセージ。

「チビが死んだ。さっきまで元気だったのに、心臓麻痺で死んだ。」
母の悲痛な声だった。


夜、仕事を終え、実家に向かう。
いつもならキャンキャン鳴いてくれる彼は箱の中で静かに横たわっていた。
彼の表情は、いつもと同じように、ただ眠っているようだった。

彼の身体が冷たいという事実がなかなか受け入れられない。

犬=ペットだったり、家族だったり。
彼らの位置づけは飼い主によって違うだろう。
我が家にとって、チビは誰もが認める家族の一員だった。

犬を飼い始めるのは簡単だけど、飼いきるのは意外と難しい。
犬は人間よりは短命だけど、それでも健康であれば15年は生きる。
チビは私にとって2匹目の犬。
人生40年で2匹。
こう考えると、人生長いようで、一緒に過ごせる犬の数は限られているのだ。


母は言う。
今日は天国から地獄だったと。
だけど、チビが苦しまないでよかった。
最期はチビ自身が一番びっくりしただろうな。
チビに巡り合えてよかった。
安らかに眠ってください、お疲れさまでした。
by bingolgo | 2009-07-08 23:59
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Welcome to my life!


by bingolgo
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